MESSAGE
LIBERATE
「解放する」という意味を持つ言葉。
自分を解放することが、回りまわって、私たち自身のためになる。
そんな想いを込めて、この言葉を選びました。
これまでコンサルタントとして、コーチとして、様々なビジネスに関わってきました。
その中で感じたのは、どのビジネスも中心は人である、ということです。
経営資源として、よく人・物・金・情報と言われますが、突き詰めれば、物も金も情報も人が生み出していますし、
戦略や仕組み、システムという切り口であっても、それらは人が実行・運用して、はじめて成り立つのだから、
ビジネスの中心は人である、と言えると思います。
ただ人ひとりの力は、本当に小さいもので、
それは自身の非力さ、という意味でも痛感しています。
だからこそ人は、集まって、お互いに助け合うことで、大きな力にしていくのでしょう。
一人ではできないことが、人が集まることで、できるようになるからこそ、ビジネスの多くは組織(会社)として行われるんだと思います。
そうすると、ビジネスが成功するということは、その組織(会社)が成功することであって、
それは、そこにいる人たちの成功であるはず。
成功という言葉は大げさかもしれないけれど、幸せや、楽しさなどのポジティブな影響を及ぼすことにはなるはず。
そう信じて、私自身も組織に所属しながら、ビジネスを手掛けてきました。
ビジネスを通して、目の前の一人ひとりと真剣に向き合う。
でも真剣に向き合えば、向き合うほど、違和感を抱くようになる。
果たして、目の前にいるこの人(個人)の成功と、組織の成功、ビジネスの成功は一致しているのだろうか?
もちろん、そのビジネスの創業者や、組織のトップであれば、一致しているのかもしれません。
また一致までしていなくとも、個人の成功と、組織の成功、ビジネスの成功が、何かしらの形で紐づいていて、
それを自身で理解し、納得しているのであれば、問題ないのかもしれません。
でも例えば、
ビジネスの成功のために、売上や利益、生産性を追求するあまり、個人の信条と反した言動を組織から求められていたら?
また例えば、
組織を維持するために、論理性や客観性を重視するあまり、感情や主観を排除したコミュニケーションが主となっていて、人としてではなく組織を回す機械(物)として、扱われていたら?
全てのビジネス、全ての組織の実態がこうなっているというわけではないですし、
実際には、程度の問題もあると思います。
もちろん、そうならざるを得ない何かしらの要因があるんでしょうし、
人によって、様々な考え方や捉え方があるのも理解しているので、
それをここで否定するつもりはありません。
でも言いたいのは、
いま私たちが生きている時代は、歴史的に見て、とても自由である、ということ。
これまでの日本、特に戦後は、個人を顧みず、組織のために尽くすことが、善とされていました。
それが日本のビジネスを成功させ、経済を成長させたと思いますし、
その恩恵を今の私たちが受けていることにもなるので、その世代の方々には感謝せずにはいられません。
それよりも前は、戦時中で、個人は、国家のために尽くすのが当たり前でしたし、
そもそも日々を生きていくのに精一杯だから、自由を考える余裕すらなかったと思います。
そんな過去と比べてみると、
今は、当たり前のように食べ物や住む所があって、日々を生きることができます。
社会的にも、多様性といった言葉を筆頭に、個人の価値観が尊重される気風があります。
インターネットが発達して、誰もが情報を発信でき、その情報を誰もが受信できるので、
個人で新たな価値を創り出すことができます。
そんな時代に生まれたのだから、今いる組織とか、手掛けているビジネスに縛られず、もっと自由でいいんじゃないか。
文字通り、自らに由(よ)る主観と信条を軸に、もっと自分を解放しても良いんじゃないか。
そうして自分を解放していったその先に、個人の成功があると思うから。
もっと自由でいい。もっと自分を解放していい。
その先にある個人の成功は、社会に新たな価値をもたらし、
それが結果として、私たち自身のためになる、と信じています。